2016/06/05

NPO法人の年度ごとの事業報告書を提出する義務について思うこと

東京都知事殿から始まる書式が用意されていて、毎年NPO法人 は事業報告書を提出する義務がある。

偉い人たちが定めた 活動計算書なる珍奇な決算書も作らねばらない。
舛添さん宛にね。



本日は、せっせとその作成作業。
面倒くさいけれど、もう慣れた。
これについてちんぷんかんぷんなNPO法人の人がいたら教えてあげたい。
お金いただけれたら、コンサルしますよん!

ところで、NPO法人なるもの地域の課題解決のため、人が石垣だったり人海戦術だったり、とにかく、人の働きが地域の広い意味での公共を担う場であるはずなのに、その決算報告では「人件費が50%以上を超えてはならず」という精神で作らねばならないのであります。

八百屋さんだったら野菜を仕入れて、売りさばく。
なので、事業所として収支の大半は仕入れと売上げとなるので人件費の割合は必然的に少なくなる。

けれど、子育てや介護など、人の関わりが価値を持つ、地域の特定非営利活動では、大量の仕入れコストが発生することない。
だってそれは、商品を右から左で売って儲ける商売ではないのでありますから。

ではどうするか?

そうしたNPO法人は、人件費を事業費の中に組み込んでしまうのであります。

でも、人件費とは、本来、人の働きの価値を会計的に金額にあらわすものだと思うのです。

人件費を事業費の枠の中に組み込んでしまったら、それって、人を人として見てないよね。

人は、モノやサービスと同じく、事業費の中の単なるコストとして捉えるべきなのだと。

そうは思いたくないけれど、NPO法人の会計基準からは、それを感じてしまう。

人が組織の中でしっかり勤務する。
これがたいせつなはずなのにね。

地域での広い意味での公共を担う先駆的な仕事を生活保護の支給額とあんまり変わらないような給与で行っている人もいる。
でも。不安定な中で、おびえながら働いている。
その不安の源がNPO法人の会計基準にあるなんて、皮肉だな。

多くのNPO法人の会計年度が4月始まり3月終わりであるので、そうしたNPO法人は6月末が所管の都道府県への事業年度の報告書の提出締切となる。
なので、この6月、みなさん、せっせと作成しているでありましょう。
徹夜する方もいらっしゃるのでは?

一億活躍とかなんとやら、それは、こういう仕掛けの中で運営されようとしているのでしょうか。

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