2016/08/28

《これで解決》Windows10が自動修復の画面になり回復不可能になったが、初期状態に戻す前にハードディスクの中身を「コマンドプロンプトROBOCOPY」の機能を使って救出した件。


ある日突然、自動修復のブルースクリーンが出て、修復不能となった難民の方々に朗報です!
この記事を最後まで読めば、解決します!


結論から言えば、自動修復の画面になり、しかし修復不可能となったWindows10のパソコンの大事なハードディスクの中身を「コマンドプロンプトのROBOCOPY」の機能を使って救出した件。

試行錯誤に末、やっとたどり着いた救出劇でありました!

じつはWindows10がインストール後およそ1ヶ月でダメになりました。
7月下旬に、それまでのWindows7から10をインストールしたのですが、8月下旬に、突如、自動修復の画面になってしまいました。
恐怖の「自動修復・ブルースクリーン」です。

原因は不明です。

もっと前触れがあってもよさそうなものですが、ある日突然といった感じで、恐怖の自動修復の画面となり、そこからの修復のための選択肢のアイコンを試してみても、うまくいきません。
これを自動修復ループとも言うそうです。
あらためて、マイクロソフトには、がっかり……。
というか腹がたつ。最悪です。



・自動修復
PCが正常に起動しませんでした。
画面では再起動を促す文がありますが、起動しませんでした。
自動修復の画面が現れます。
自動修復ループです。

なので、詳細オプションのボタンを選択します。

・オプションの選択の画面
ここではいくつか選択肢があります。



・続行
起動しませんでした。これで起動することもある、なんて話もあるようですが、信じられません。ちなみに、この記事にたどりついた方は、おそらく、これを何度も実行したのちに、ワラにもすがる思いで、この記事にいらっしゃったのではないですか?

・PCの電源を切る
これは可能ですが、これでは解決になりません。電源を切り、一日置いてからスイッチを入れると、起動した! なんてことはありませんでした。
機械に自然治癒力はないようです。

・トラブルシューティング
ここからさらに進みます。

・トラブルシューティングの画面





・このPCを初期状態に戻す
これは最終手段です。この記事では記述しません。

・詳細オプション
ここからさらにすすみます。

・詳細オプションの画面



・システムの復元
試しましたが、起動しません。これで治ればラッキー。
でもラッキーは人は少ないようです。

・イメージでシステムを回復
所持していないのでムリ。

・スタートアップ修復
「読み込みを妨げている問題を修正します」 これも起動しませんでした。

・スタートアップ設定
おおざっぱに言えば、パソコンに負担を軽減させてWindowsを起動させる方法です。
いくつか選択肢がありますが、どれも起動しませんでした。
やるだけ無駄。これが感想です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ということで、そのパソコンは、設置されたアイコンをクリックするだけでは、まったく回復できない状態でした。

なので、しかたありません。

上記の「PCを初期状態に戻す」
これを実行するしかありません。



ですが、これをすると、保存してあった、すべてのデータやファイルや設定が消失します。

痛い!
全財産の没収に匹敵します。

なので、初期状態に戻す前に、なんとかデータやファイルを救出することができないかと考えました。

ここでPCデポに持っていこうと即席に決断する人も多いかと思いますが、PCデポに持っていくと、おそらく修理費用などの名目でいろいろお金がかかりそうです。
とたんに、ハードディスクの全とっかえ、なんて言われるかもしれません。
もしかしたら、PCデポでは、あなたの知識の度合いによって負担金額が変わってくるかもしれません。

まずは自力でがんばりましょう!

さて、試行錯誤して、アイデアを考えてみました。

・自動修復の罠にはまったWindows10を自力で復旧するアイデア その1
リナックスのライブCDでPCを起動し、ハードディスクの中身を外付けハードディスクに移動させる!
これをしたところWindowsマシンが一時的にubuntuマシンになりました。
ただし、NTFS形式のハードディスクをうまくマウント(認識)することができず、この方法は撤退。

自動修復の罠にはまったWindows10を自力で復旧するアイデア その2
自動修復のブルースクリーン画面の詳細オプションにある「コマンドプロンプト」のアイコンからハードディスクに潜入して、外付けハードディスクにファイルのコピーを行い、救出する。
ウインドウには頼らないオペレーティングシステム、いわゆるCUI(キャラクタユーザインターフェース)の活用です。
昔のコンピュータはMSDOSとかUNIXとか、みんなCUIだったのだよ。


このアイコン「コマンドプロンプト」をクリック

結論を言えば、これで、救出に成功しました!



ただし、昔、慣れ親しんだMS-DOSのような「コマンドプロンプト」は、なかなか慣れが必要でした。
コマンドプロンプトとは、MS-DOSの進化系か。
Linuxの端末のコマンドともちょっと違う。

かなり忘れちゃってたしね。
チェンジディレクトリとかディレクトリとか、カレントディレクトリとかパスを通すとかね。
ああ、呪文みたいでしょ。

なんども失敗しましたが、最後は外付けハードディスクにコピーすることができました。

さて試行錯誤の上、やっとわかりました。

PCのハードディスクのドキュメントの中身全部をUSB経由の外付けハードディスクへコピーするコマンドは……。

以下の文字を入力します。ロボコピー(ROBOCOPY)のコマンドです。

robocopy c:¥Users¥AAA¥Documents l:¥BBB /e /copyall /fft /r:0 /w:5 /b

このコマンドの意味を解説します。
(わかりやすように上記のコマンド文とそれに対応する下記の解説を色分けしました。

実際の文字は上記の写真のように黒の背景に白字です。)


robocopy=堅牢にコピーせよ、というコマンド

c:=Cドライブ
¥=「〜という場所」という意味のつなぎ
Users=ウインドウズの中のユーザーエリア。あなたのパソコンにもあるはず。
AAA=あなたが名付けたパソコンの名前
Documents=ドキュメントフォルダ

AAAの部分がわからない場合は調べてみましょう。

cd とdirのコマンドを使って、確認しましょう。
cd(チェンジディレクトリ)とdir(ディレクトリ)のコマンドの使い方については、この記事の最後に記述しました。

ここまでが、robocopyのコピー元の場所の指定です。
難破しかかった船の乗組員たちを助けましょう!

なお、このコマンド文では、ドキュメントの中身のすべてをコピーすることを目的としています。一括バックアップと同じです。

そのDocumentsの後に、必ず半角の空白。

その後はrobocopyのコピー先の場所の指定です。
目的地はUSB外付けハードディスクです!

l:=棒線なのでわかりにくいでしがアルファベットのエルです。
このPCの手前にUSBの穴がたまたまドライブLに割り当てられていました。
bbb=事前に作っておいたフォルダの名前です。

ROBOCOPYのコマンドのオプションの説明です。
/e =階層構造のその下のファイルもいっしょにコピー。(これとても大事!)
/copyall =ファイルやデータの付属情報をみんないっしょにコピー。
/fft =NTFS形式と他の形式のハードディスクの違いを埋める。
/r:0 =失敗した時、やりなおしはゼロ回。
/w:5 =失敗した時、待つのは5秒。
/b=バックアップとしてなんでもかんでも。

《記事と流れとは前後しますが。メモです。》
あなたのPCは、本当に瀕死のハードディスクなのか?
それとも、Windowsプログラムにちょっと不具合があるだけなのか?
もし、Windowsプログラムの不具合だけならば、ハードディスクの中身をすべて初期化してしまうのは、あまりにももったいない。

自動修復プログラムのトラブルシューティングの詳細オプションからのコマンドプロンプトからハードディスクの中身を簡単に見る方法があります。

ほんとうにカンタンです。
見るだけだからハーデディスクの中身に変更を加えることはありません。安心です。

コマンドプロンプトのアイコンをクリックして、端末の画面となったら、

notepadと入力してみてください。


notepadのアルファベットを間違えないように! もし、まちがっても、大丈夫。やりなおせばいいのです。


まず、メモ帳のソフトウエアが立ち上がります。


入力してもしなくとも、とにかく、上書き保存を行おうとしてみてください。
すると! 見慣れたダイアログボックスのウインドウが現れます。
(上書き保存を完了させる必要はありません。)


ちょっとした感動!
おおっ、パソコンはやっぱり生きていたではないか!


ここではっきり確信します。
パソコンのハードウエア(主にハードディスク)が悪かったのではない!
ウインドウズのシステムプログラムが悪者だったのだ!

ここではフォルダーのアイコンをクリックして、ファイルをいろいろ確かめることができます。
下のほうのファイルの形式を選ぶところでは、「すべて」を選ぶと、ハードディスクのファイルをすべて見ることができます。



ただし、ここでは、見て確認するだけです。
そこにファイルがちゃんと存在している、ということを確認するだけで、なんとしても救出せねば、と思えてきます。
重ねて言いますが、上書き保存を完了させる必要はありません。
あくまでここでは見るだけ。




なお、この画面で行うべきことはもうひとつ。
USBの外付けハーディスクを接続してみて、それがどのドライブG.H....i.jなど当てがわれているか確認し、メモしておきましょう。

《記事の流れとは前後しますが、おまけです》
コマンドプロンプトを操作する場面で、外付けハードディスクに中にフォルダを作るコマンド

まず、外付けハードディスクを接続している場所へ移動するコマンド
ドライブLの場合(小文字はl)

l:
と入力してエンターです。
これだけです。
(ちなみにc:と入力すればさまざまなプログラムやデータが含まれているハードディスク本体に移動します。)

l:という、この状態で、BBBと名付けたフォルダを作ります。
名前は別の名前でもかまいません。folder1でもtestでも。

mkdir BBB

これだけです。make directoryの頭文字をとったコマンドです。
BBBという名のディレクトリーを作りなさい、という意味です。

ちなみに、作ったあとに

cd BBBと入力するとBBBの中に移動し、
さらにdirと入力するとBBBの中身を見ることができます。
(ここが上記でも使ったcd(チェンジディレクトリ)とdir(ディレクトリ)のコマンドの使い方です。)
ところで、このフォルダを作った直後にはもちろん何も入っていません。


最終的に、コピーが成功したら、このdirコマンドを使って、中身を確認しましょう。

これらすべてが完了し、外付けハードディスクにコピーが成功したら、必ず、別のパソコンに接続して、確認しましょう。
リナックスでもマッキントッシュでも確認できると思います。

そして、これらのバックアップが完了したのちに、いよいよWindowsを初期状態に戻す作業を開始します。


さあ、初期化がスタートします。




この記事はここまでです。
最後の頼みの綱、コマンドプロンプトのROBOCOPYが、ハードディスクの中身を救出してくれました。
ちなみにROBOCOPYのコマンドの意味はRobust File Copyです。これを省略した言葉で、robustとは堅牢という意味です。
なので、Windowsがダメになった場合でも、堅牢にファイルの移動ができるのですね。

初期化については別記事をご参照ください。

読んでいただき、ありがとうございました。
この記事がお役に立てれば幸いです。